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◆提言の行き先は? |
去る、9月20日付静岡新聞に、鈴木望磐田市長が男女共同参画条例の制定について積極的に調査・研究を実施し、10月には第一回会議を開催する予定であることが掲載されていた。これが、昨年度の【いわた女性会議】男女共同参画部会の提言に基づいて市長が出した方針なのかどうかは定かではないが、全く関係がないわけでもないと思われる。
このような動きは、今の世界の情勢及び方向性から見たら、大きく評価できる対応だと思う。私たち市民の思いが行政の場に生かされるという意味においても高く評価したい。
しかしながら、私ども【いわた女性会議】がいつも危惧し、心配している材料もある。その例を挙げてみたい。
一昨年度の【いわた女性会議】教育部会の提言に『子ども会議をつくる』というものがあった。その二ヵ月後、突然「市役所議場において『子ども議会』が開かれるので、傍聴してください。」という案内が企画調整課から、【いわた女性会議】教育部会員に送られてきた。部員たちは、興味深く、しかし、その趣旨を把握できないまま、議会を見守ったのだった。この『子ども議会』は、中部小の子どもたちが、予め作っておいた(先生方のチェック済みの)質問事項を読み上げ、市長や課長が答弁するという、議会という体裁だけを整えたものであった。後で知ったことだが、それらはただのイベントであり、『子ども会議』を視野に入れたものではなかったということであった。
この出来事は【いわた女性会議】教育部会員をたいそう落胆させた。
教育部会が心から望んだものは何だと行政側はとらえたのであろうか。
一方教育委員会では、この『子ども議会』を大きく評価し、大変喜んでいるという話を聞いた。一体何を評価し、何を喜んだのか。依然疑問に思っている。
先日、市役所の総務部長にお会いし、インタビューした時、「女性会議に対し申し訳なく思うという言葉を頂いた。【いわた女性会議】が一生懸命に提言書を出してくれるにもかかわらず、行政側がそれに応えることができていない。その無念さを感じているということであった。
そういう気持ちは、あれば伝わるものではないか。本当にその気持ちがあれば、そこに協働の論理が芽生えるはずだと私は思う。
再度提言させていただくならば、提言の真の意味をしっかりと把握し、アクションを起こすことが行政側に必要なことではないだろうか。
今回の男女共同参画条例の制定に関しても、何故そのような提言書をだしたのか、その思いを生かした行政側の対応であってもらいたいものである。
【文責 石川】
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