先日、担当部課より『いわた女性会議第三期提言の対応一覧』が送られて来ました。「いわた女性会議」の提言書に対し、行政の側が今後どのように対応していくかを述べたものです。この文書を見てがっかりしたのは私だけではないと確信しています。
言い尽くされたお役所仕事のような、検討中と先延ばしの回答ばかりです。このような回答については、第一期提言の際から、あまりにも魂がこもっていないのではないか、との声が多数寄せられました。にもかかわらず、相変わらずのお決まりの文言で埋まった文書を送付して終わりという行政の姿勢、何らかの改革・改善もしようとしない姿勢には、諦めにも似た気持ちに包まれます。
今期、私が籍を置いていた男女共生部会を例に挙げてみます。
提言 「男女共同参画条例策定委員会を設置してほしい。」
回答 市民公募も含む「男女共生社会推進懇話会」において条例制定に向けての研究を行っていきたい。
この懇話会の委員を公募したのは事実ですが、選考基準・決定理由・公募人数についてはまことに不透明と言わざるを得ません。また、期限を設けて委員も交替する決まりにはなってはいますが、その交替基準等も不明瞭です。
このように始めから行政主導の委員会では、本来話し合いで一つずつ積み重ね,築きあげられるべき内容が、もう既にシナリオができているのではないかと危惧されます。各種の審議会が、行政の予定に応じて年に数回顔合わせ程度の会合を開き、行政の用意した文書を追認するだけの組織となっているのと同様の事態が起こりつつあります。
「市民参加」「公募の委員」「男女共生」などについての一般市民と行政の側の捉え方には大きな隔たりがあるように感じられます。また、「一般市民の声、生活に直接関わる者としての女性の声を行政に反映させる」という「いわた女性会議」の設置意図ともかけ離れたものになりつつあるように思われます。それらの隔たりをどのように是正していくのか、市民が心から望んでいる『市民参画』は、まだまだ遠いものに思われてなりません。
【文責 石川】
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